2016年07月06日

あなたの“困った”を都政に届けますプロジェクト


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あなたの「困った」を教えてください!
「あなたの“困った”を都政に届けますプロジェクト」


宇都宮けんじと希望のまち東京をつくる会では、2016年都知事選に向けて「都民の声を都政に!」キャンペーンを行っています。

ぜひ、こちらコンビニからメッセージボードをプリントアウトして、都政に関するあなたの「困った」をお書きください。

・セブンのネットプリント
  74382557

・その他のコンビニ、ネットワークプリント
  CE7UPA3F3Z

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そして、そのボードを手に、お顔とともにボードの字がよく読めるように写真を撮って、以下広報担当までメールでお送りください。
その際には、下記「写真掲載許可のお願い」を必ずお読みの上、掲載についてご承諾いただける場合は、あわせてお名前、ご連絡先(メールアドレス)をお知らせください。

希望のまち東京をつくる会
「あなたの“困った”を都政に届けますプロジェクト」
 メール:tokyotogether@gmail.com

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■写真掲載許可のお願い■

宇都宮けんじと希望のまち東京をつくる会では、2016年都知事選に向けて「都民の声を都政に!」キャンペーンを行っています。今回お送りいただいた写真は、希望のまち東京をつくる会HPや、ちらし、広報物などで使用させていただく可能性があります。
みなさんの声をきちんと都政に届けられるよう、私どもも最大限の努力を惜しまない所存です。ぜひ、生の声を聞かせてください!
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posted by チームうつけん・ナオカ at 23:43| お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月04日

Report「2020年東京五輪に希望を持つな」




開口一番、「2020年東京五輪に対しては“希望を持つな”」
そんな衝撃的な言葉で始まった、スポーツジャーナリスト谷口源太郎さんのお話。

2014年9月20日に文京区民センターで開催された、
第4回希望政策フォーラム「どうする!?東京オリンピック」

東北被災地を切り捨てた「復興オリンピック」の欺瞞。
「平和の祭典」とかけ離れたIOCの内情。
「国民統合」の道具とされる、森喜朗元首相率いる東京オリンピックの危うさ……。
ブエノスアイレスでのIOC総会での、あの「アンダーコントロール」発言はいかにして出てきたのか。

オリンピックに興味がない、では済まされない。
必読の内容です。


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谷口源太郎

スポーツジャーナリスト。新聞、雑誌、ラジオ、テレビにて、スポーツを社会的視点からとらえた批評を手がける。主著に、『冠スポーツの内幕 スポーツイベントを狙え』(日本経済新聞社)『日の丸とオリンピック』(文藝春秋社)。マスコミ9条の会呼びかけ人。

*   *   *

「2020年東京五輪に対しては“希望を持つな”」。その一言につきます。これまでのオリンピックの中で最悪のオリンピックです。

 それはなぜか──。オリンピリズム、オリンピックムーブメント(オリンピック運動)の最大の目的として掲げられているのは、「人間の尊厳を大切にすること」「平和な社会を推進すること」です。

 ところが、IOC(国際オリンピック委員会)が今度の2020年オリンピックの開催地として東京を選んだということは、その原則をIOC自らが根底から覆したということです。

 ご存じのように、アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれたIOC総会でのプレゼンテーションで、安倍総理はとんでもないウソをつきました。東電福島第一原子力発電所事故、レベル7の原発事故による放射能汚染、汚染水漏水の深刻な事態に対して、「状況は、すべてコントロールされている(under control)」と言いました。すべて制御されていると。

 放射能で汚染された水は海にも流されており、いまも放射能の汚染は拡大しています。これは国内外に対するまさに虚偽発言です。この一言がIOC委員たちにウケて(決め手となって)東京に決まったと報道されましたが、これは政府関係者の中でもきちんと議論された言葉ではありませんでした。

 IOCと東京招致委は完全に結託しています。
 金額こそは、前回(2016年)の失敗した招致活動にかけた経費150億円より少し減って、今回は75億円ですが、何に使っているのかそれだけの招致活動費用をかけています。

 IOCの委員には旧皇族の竹田恆和(2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会理事)が、メンバーとして入っています。ヨーロッパのIOC委員の中には王室関係の人がいますが、彼らというのは一般の委員には会いもしないのですが、元宮家というだけで竹田氏とは無条件に握手をするからです。これもJOCのひとつの作戦なわけです。

 IOC、そして各国委員の体質を調査することが必要です。あるJOC(日本オリンピック委員会)の幹部は、スイスのローザンヌに家を借りて、夫婦で1年間を過ごしました。徹底的にIOC本部に出入りをするためです。

 今回のプレゼンテーションにあたり、IOC委員たちが日本(JOC)に最も強調してアドバイスしたのが、福島原発事故についてでした。そんなに簡単にはいかないと。IOCの委員たちは、英BBCが連日伝える、放射能汚染水漏出問題についての的確で厳しい報道見ていますので、福島の事故による放射能汚染がいかに深刻な状況かをわかっています。ヨーロッパでは、チェルノブイリの事故以来の原発のビッグニュースです。

 ですので、IOCの中には、福島原発事故に対して拒否反応が浸透しています。これはヤバいと。

 そこであるIOC委員が東京招致委員会関係者に、プレゼンテーションでこの問題について首相クラスがきちんとコメントしなければ、BBCは最後の最後まで追及し続けるだろう、収まらないだろうといったことを強くアドバイスしました。そのような忠告を受けて、JOCは急遽、首相官邸に、放射能汚染水漏出問題について強く打ち出してほしいと依頼。そこで官邸から会見の文案ができあがってきて、その最終原稿がサンクトペルブルクからブエノスアイレスへ向かう安倍首相に届けられ、それをそのまま安倍首相が読んだということでした。「アンダーコントロール」(放射能はコントロールされている)という一言が付け加えられて。

 IOCは、福島第一原発の事故、放射能汚染問題がいかに深刻かということは十分にわかっています。それを承知のうえで見て見ぬフリをしたということです。一国の総理が言い切ったのだから大丈夫だろうと、そうIOCは済ませてしまったわけです。
 「オリンピックはいいものだ」といまだに思っている人がいるかもしれませんが、とんでもないです。

 では、オリンピックを主催するIOCっていったい何でしょう? IOCというのは、2000年11月1日になってようやく、スイス連邦評議会がNGO(非政府組織)として承認した、ただそれだけの組織です。100年続くオリンピックの歴史の中で、たったの十数年です。

 しかも非営利というのはウソですよね、いまやIOCは大企業です。放送権、スポンサー権、それに、招致活動国内オリンピック委員会が中心となってするわけですが、そこからのあがりも莫大なものです。スポンサー料の何パーセントかをピンハネしています。

 オリンピックの理想とする根本原則などはIOCの頭の中にはありませんし、東京招致委員会の中にもありません。福島の事故による放射能汚染は本当に深刻な事態であり、収束の目処はたっていません。こんな認識の元で招致にのめりこんでいった。一国の首相が明確なコメントを出すことにで批判的な認識をそらせ、ということで、あのパフォーマンスになった。これひとつとっても、どれほどの欺瞞の中で東京が選ばれていったかということがわかります。

 では、開催地というのはどのように選ぶのでしょうか。なぜ東京に絞り込んでいったかといったら、それは経済、財政的な理由からです。IOCの委員の頭の中には、オリンピックの原則なんて、はなからありません。

 もしオリンピック、「人間の尊厳を大切にする社会」ということを認識するのであれば、いまの日本列島というのは、それを阻害する、大いに人間の命というものを危うくしている社会であると言えます。

 福島の放射能汚染は、本当に深刻な事態です。その福島から200キロしか離れていない東京でオリンピックを開く。そんな認識もないままの招致です。

 最後の最後に、一国の首相が宣言することで、BBCの報道から意識をそらせる、そういう企みを受け入れる。この招致のいきさつ一つとっても、どれだけ欺瞞や偽装や虚構の中で、東京オリンピックというものが決められていったかがわかります。

 オリンピックに向けて動き出しますが、その長についたのが森喜朗元首相です。天皇を中心にした「神の国」をつくると言っているような人が招致のトップ、大会組織委員会の会長で、首相の安倍にしても右翼もいいところです。

 憲法を改正し、戦争に向けて、いかに一歩一歩近づいていくか。その動きはとどまることがありません。明らかに東京オリンピックというのは、それに向けた国民統合のための有効な手段です。他に変えられない大きな力をそこに託して、オールジャパン体制でオリンピックにのぞむということです。

 森はラグビー協会の会長でもありますが、2019年のラグビーワールドカップも日本に招致しました。(※日本での開催が決まっただけで、まだ東京と決まったわけではない!)ラグビー人口もどんどん減っていて、人気も落ちている中で、何でまたラグビーのワールドカップをわざわざ日本で開くのか。

 こういうビッグイベントを呼ぶことで何を考えるか。それはやはり経済、要するにハコモノづくりをきっかけにした経済です。最大の狙いは国立霞ヶ丘競技場を建て替えることです。ラグビーワールドカップの時の準決勝と決勝は、国際ラグビー協会の規定で8万人収容規模のスタジアムで開くこととされています。

 したがって、今ある国立競技場には8万人も入らないので、それを壊して8万人収容可能な規模のものに建て替えなければならなくなる。それが森喜朗の狙いです。

 しかし森喜朗がいくら元総理だからといって、ラグビーワールドカップだけのために国立競技場を建て替えるといっても誰も納得しませんが、オリンピックのためといえば口実になる。オリンピックのメインスタジアムとして作り替えるんだと。2019年ラグビーワールドカップを成功させ、さらに翌年のオリンピックのリーダーシップを取って、オールジャパンの国民統合体制で成功させる。これが彼らが企んでいる大きな流れです。

 当初の計画を見直して、経費を少しは削ったなどと言っていますが、そんな問題ではありません。このオリンピックは止めなければいけない、何がなんでもストップさせなければなりません。さもなければ、この日本列島を引っ張っていこうとする危険な大きな流れを加速させることになります。

 ではどのようにして、その動きを加速させていくか。
 今年はじめて、オリンピック・パラリンピックムーブメントを進めるための関連事業予算が20数億円つきました。主な事業は例えば、オリンピック・パラリンピックに出場経験のある選手が学校を訪ねて子どもたちに話をする。オリンピック選手たちを芸能人のような扱いで、どんどんいろいろなところへ派遣していく。

 しかし、選手たちはオリンピックの理念を分かっているのでしょうか? そんなの知りません。学校を訪れて、子どもたちにオリンピックの理想を語れと言われても、何にもわからない。これから講習会を開いて、選手たちに改めてオリンピックの理念を教えていくということです。つまり、オリンピック選手はこれまで、オリンピックのことなんか何も知らずに、日の丸つけてがんばれって言われて、出場していただけというわけですね。
 これまで、オリンピックの理念なんていうものは理解されていませんでした。そのためのムーブメントがなかったからで、それは当然のことです。
 この偽装や虚構に満ちたオリンピック招致、その虚偽の現実をさておいて、子どもたちにオリンピック精神を教えろということだそうです。

 東京都教育委員会は300校の公立小中・都立高校を「オリンピック教育推進校」と指定し、子どもたちにオリンピックの縊死や理念を教えることを決めました。しかし、どうやって教えるのでしょう。事態はこんなに深刻である。そのうえでのオリンピックって何だ? と子どもたち自らが考えることを投げかける授業はできるのか。先生たちも悩むと思います。

 子どもたちも動員して、老いも若きも「オールジャパン体制」で文句を言わせない雰囲気をつくる。国家統合のためのさまざまな国家主義的な直接的な活動が露骨に行われるようになると思います。

 そして、その国家の目的を果たすための、資本への貢献にはすさまじいものがあります。すでに建設ラッシュは始まっています。

 国と資本がオリンピックを口実に手を組み、利益を追求する。その影響で一般民衆はどうなるか。人間として、尊厳を大事にして生きていくということができない、ますます生きにくい社会になっていきます。東京オリンピックは、私たちの生活・生存そのものにさらに厳しい条件を突きつけてくるのではないかと危惧しています。

 ぜひ、「オリンピックはいいものだ」という幻想から抜けだし、根本的に問題を継続して検証・追究していただきたいと思います。



──IOCは日本の原発の危険性に目を瞑ったというお話でした。2020年の段階では、危険性は当然残ると思います。他にも東京も温暖化していると言われていて、夏の暑さは耐えられないほどです。アスリートは死んでしまうのではないかと本気で心配します。あるいは地震が近い将来あるかもしれません。東京で開くことの危険度というのは、そうそう目を瞑れるものではないと思いますが、IOCはそこを含めてまで無責任状態と判断していいのでしょうか?

 の質問に答えて。

 そうですね。IOCのトーマス・バッハ会長は東京に決まってから、はじめて東京を訪れました。来日するときに、東京の招致委員会を通して何を言ったか。「何しろ日本の企業をできるだけ多く集めてくれ」ただそれだけでした。さっそく電通が動いて、100社以上の企業でバッハさんをお迎えしました。彼は大満足でした。

 東京オリンピックをこれだけ多くの日本の企業がバックアップしてくれるということで。なおかつ、IOCのビジネスの世界共通の独占的権利を与える「TOPプログラム」というものがあります。これはIOCの重要な財源の一つとなっていますが、それにブリジストンが名乗りをあげたので、これでもバッハは大満足です。

 福島はどうなっているのか、放射能汚染はどうなっているかということになどは、一言も何の興味も示しませんでした。

 イギリスの女性のスポーツ社会学者で素晴らしい方がいます。明治大学に呼ばれていらしたときに会いする機会がありました。こんな皮肉を言っていました。「あのプレゼンテーションでの“おもてなし"というのは、放射能と大地震で私たちをおもてなしをするということなのね」と、かなり痛烈に言っていました。こんな状態で果たしてヨーロッパの選手たちが東京に来たいと思うのか。これは選手たちの問題でもあります。

 逆に言うと、まだ福島の放射能汚染問題ひとつとっても、世界に知られていないことはまだまだあります。

 東京オリンピックに少しでも関心のある人たちに向けて、日本から発信しなくてはならないのは、この危険きわまりない深刻な事態というものが、2020年には収まっているわけはないということ。さらに深刻になっている可能性があるという情報を、発信しなくてはなりません。

 IOCに対しても、「こんなところでオリンピックなんかやれると思っているのか!」と突きつけていく必要があります。

 国内でも、もっと議論を重ねていかないとダメです。メディアは一切タブー扱いにしていて、オリンピックにどんな問題があるのかということは、圧倒的に知られていません。その認識を共有できるような場を積極的に作っていかないといけないと思います。


(2014年9月20日、
第4回希望政策フォーラム「どうする?東京オリンピック」より抜粋)
http://twitcasting.tv/teamutsuken/movie/101549358

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2016年07月03日

Report「原発とオリンピック」


 今年の1月、2020年東京五輪を率いる森喜朗大会組織委員会会長は、「五輪のためにはもっと電気が必要だ。原発が動かないのであれば五輪を返上するしかない」といった趣旨の発言をしました。
 そう、原発とオリンピックは密接に繋がっているのです。
柏崎刈羽原発の再稼働に必死なのは、オリンピックのため。
リニア新幹線を通すためでもあったのです。
そして何より、今からでもオリンピックは返上可能ということです。

2014年9月20日に文京区民センターで開催された、
第4回希望政策フォーラム「どうする!?東京オリンピック」

 とにかく住民が「監視している」というプレッシャーを為政者にかけつづけることが、もっとも効果的。
 お金の使途だけでなく、野宿労働者の方々の追い出し、精神に障がいがある方に対しても含めさまざまな人権侵害が出てくる。常に弱い方々の立場に立って監視をつづけることが大切。

 江沢正雄(オリンピックいらない人たちネットワーク代表・草木染め職人)さんから、長野の体験に基づいた具体的なお話をご紹介します。


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◆長野オリンピックは、半世紀越しの悲願だった!?

 長野冬季オリンピック開催が決まったとき、私は、オリンピックに対して反対の意見や批判も含めいろいろな声が、長野県内からもたくさん出てくると思っていました。ノルウェーのリレハンメル冬季大会(1994年)にしても、フランスのアルベールビル冬季大会(1992年)にしても現地では、いろいろな声が出ていました。ところが長野は、「県民の総意、悲願」とくくられてしまいました。

 実は1940年、東京では、「紀元2600年」という名前で、オリンピックを開催するという話がありました。当時は、夏冬セットで同じ国で開いていたので、東京で夏季をやって、冬には長野でぜひと、長野は候補地に名乗りをあげていました。ところが、戦争でこの東京オリンピックは流れてしまったので、1998年の長野オリンピックは県民の半世紀越しの悲願だということでした。

 その長野が国内候補地に決まったときには、日露戦争以来という提灯行列が行われました。招致に向けた署名活動がありとあらゆる場所で行われ、スキー場に来ているスキー客からも集められたりしたので、県民の数より多くの署名が集まりました。IOCから、長野県には民主主義がないのかという質問も出たそうです。
 とにかく、県議会も全会一致ということでスタートしてしまいました。いろいろな批判の声があがってもいいはずなのに、まったく出なかった。

 招致活動は1986年、バブルの真っただ中に始まりましたが、新幹線を呼ぶ、道路を延ばす……。そして「総合保養地域整備法(リゾート法)」という、日本中の山を削ってスキー場とかゴルフ場とかを造るというとんでもない法律がつくられ、それと相まって新幹線や高速道路の交通網の整備ができたら、長野県は世界で一番のリゾートになるというかけ声でした。

 私たちは最初、ゴルフ場やスキー場の建設などに対して、長野県の自然がこれ以上壊されるのは嫌だということで、一つひとつにいろいろな行動をとっていました。しかし、その背後にある錦の旗が、「オリンピックを長野に呼ぶ」ということであったので、これは反対の声をあげなくてはと考えて、オリンピック反対運動を始めました。

 オリンピックに対して、賛成の人がいても、反対の意見があって当然なはずなのに、反対する奴は一握りの過激な奴だとか、さまざまな言い方をされました。果てには「非国民」と言われました。

 市民にとって、その地域の未来とは何なのか。たった2週間のお祭のためのイベントを10年も20年も前からぶち上げることによって、人びとを引っ張っていく。そのために莫大なお金を使って、さまざまな人権を侵害し、無理難題やっていくのがオリンピックなのだと、長野をみていてわかりました。

 一瞬のお祭りのために、ぶち上げてみんなをひっぱれば誰も文句を言わない。「ブームタウン」という言い方があります。原発をつくるとか、オリンピックなどのスポーツイベントを開催することで行政を引っ張る手法はどこの国にもあるそうですが、そんなことに引きずられてはダメだと思います。

 オリンピックを開くということは、川内原発をはじめとして日本中の原発を再稼働させるということです。「オリンピックのようなイベントをやるには電気が必要です」という話につながります。
 "Fukushima not Tokyo Olympic" でしょう。東京オリンピックなんかより、福島、東北のほうが大事でしょう。


◆情報公開を求めて裁判

 たいへんな反対運動の12年間でした。
 長野県には、環境や財政の問題を含めて、私たちの代わりに裁判をしてくれる弁護士がいなかったので、裁判のやり方を図書館で調べたり裁判所に訊きに行ったりして勉強し、いくつかの裁判を起こしました。

 オリンピック本体の差し止め、競技の差し止め……いくつも裁判を起こしました。その中でもっとも力を入れたのが招致費用についてです。長野ではオリンピックをたきあげるための招致費用25億円の会計帳簿が燃やされました。そこで私たちは公文書遺棄罪で、三百数十名で検察審査会に告発しましたが、不起訴決定が出されました。それに対して、検察審査会に申立も行いましたが、一度も審議が開かれないままに、「不起訴は決まっていました」ということを言われました。最高検察庁に、その発言の真意を調査してくれと申立もしましたが、なしのつぶてのままです。不起訴とすることは最初から決まっていたということが、後からわかりました。

 長野オリンピックの翌年、1999年に、オリンピックはIOCに配るお金の額で決まるというニュースがスキャンダルになりました。長野に世界中のメディアが押しかけ、非国民と言われた私も、外国人特派員協会や記者クラブなどでお話できる機会を持てました。東京は前回(2016年)の失敗した招致活動に150億円を使い、今回(2020年)の招致に75億円を招致つぎ込みました。25億円でさえ帳簿を捨ててしまわなければ困るようなお金の使い方をしたというのなら、東京はどうなるのでしょう。

 帳簿の情報公開を求める活動を一生懸命しました。県の職員が、もう役所には来ないでくれと言うくらいに。とにかく、市民・県民の税金を使ってオリンピックを呼んでおいて、その税金の使途を明らかにできないというのはおかしい。

 ところが、その公開を求めたら、結局燃やしてはいなかったという話になりました。
 その1年後の2000年に、田中康夫さんが知事になり、「週刊朝日」が帳簿の一部をすっぱ抜きました。インスタントコーヒーに入れる角砂糖代金百何十円とかいう領収書などが一部だけ公開されました。

 田中知事は、帳簿が捨てられたのはおかしいとして、「長野県調査委員会」を立ち上げました。私たちは嫌がられるくらいに情報公開請求をしても出てこなかった資料が、その調査の過程でたくさん出てきました。

 また裁判の中でも、県側から新しい文書というものがたくさん出てくる。公文書公開請求しても該当する文書はないといっていたものが、県側に都合のいい文書であれば、実はあったといって出してくる。このままいけば特定秘密保護法が施行されてしまいそうですが、そんな法ができなくても、為政者に都合のいい文書は作成して、都合のわるい文書は作成しないわけです。

 東京オリンピックに反対する「反五輪の会」の方からいただいた資料の中にも、新国立競技場建設のために、近くの霞ヶ丘都営アパートの住民に対して立ち退くよう通告した関連文書の中で、文書の作成の日付だけは記してあるけれども、作成者の氏名がない文書があるということが書かれていましたが、そういう文書が裁判の過程の中で出てくるんですね。

 もう一つおかしなことがあります。税金の使い道については、通常、監査委員会が監査をしますし、議会も決算をチェックします。けどオリンピックについては、県議会はその機能を果たしませんでした。東京も同じことになるのではないかと危惧しています。

 東京は不幸なことに、オリンピックの招致に対して反対の声を都議会ではっきりとあげられたのは福士敬子さん(元都議)だけでした。国内招致を最初に争った大阪では、反対の議員の方が複数いましたし、横浜市議会でも6人の議員が反対しましたが、いったい都議会はどうなってしまっているのか。

 とにかく、まずは徹底的に情報公開請求をすることです。田中知事が立ち上げた調査委員会では、驚くべきことが次々と出てきました。私たちは監査請求をしようと裁判を起こそうとしていたのですが、なんと本来は監査をしなければならない監査委員会が県のオリンピック推進の担当部署と一緒に会議を開いて、「反対の連中から監査請求が出るけどどうしよう」と話しあっていたことが分かりました。監査委員会と行政が一緒になって、何とかうやむやにしようとしていた。そんなことがいまの世の中で通じるのかと思いましたけどね。

 東京都の招致委員会の中には法務省も入っていますし、各行政機関──長野の場合は老人会から山岳会まで──ありとあらゆる団体が参加しています。

 閣議了解で、既存の施設を使って簡素なオリンピックにするということになったようですが、いざ動き出したらどんどん豪華な設備になっていくことと思います。IOCがシャワーをつけろだとか、いろいろ注文をつけてきたり、結局、ものすごい数字になっていきます。


◆競技選手はたった50人足らずのリュージュ・ボブスレーに100億!

 例えば長野では、リュージュ・ボブスレーという競技がありますが、その競技場を当初は20数億円くらいで造る予定でしたが、結果的には100億かかりました。

 長野オリンピックの場合、競技場の建設には結果的に当初予算の3倍のお金がかかりました。だから東京にはいま4000億円の準備金を積み立ててあるから十分まかなえる、都民に迷惑をかけないと言っていますが、そんなことはまったくアテになりません。

 本来であれば、オリンピック全体の計画が示されて、その建設資材だってどこからもってくるかも明らかにして進めるべきです。長野では明らかにされませんでした。

 選手はたったの50人いるかいないかです。その50人のために新しい施設を要求しましたが、その後、競技はあまり行われていません。100億円かけてつくった施設に管理人がたったひとりで、冬も雪かきをしないでいます。

 ちなみに、2009年にアジアではじめて、「リュージュ アジアカップ大会」というのを開催したら、参加したのはたったの4カ国。おまけに怖いと言って棄権した国があって、ほとんど滑りませんでした。

 滑り台にして観光地にしようと思ったら、危険すぎて公園にもできない。コースは人工凍結方式でアンモニアガスで冷やしているので、極めて危険なアンモニアが0.8トンもある。

 アンモニアは誘爆性があるのでアルベールビルでもその安全性が問題になりました。ですので、施設の図面を情報公開請求したのですが、「テロ防止のため」という理由で開示されませんでした。

 東京オリンピックについては、改善を要求するのではなくハッキリと「NO」と声をあげてほしいと思います。もちろん、それですぐに止まるわけではありませんが、できることはなんでもやって止めていただきたいと思います。

 その一つは、招致から建設までオリンピックに使われるお金を別会計で、何に使われたのかを、住民がきちんと監視することです。関連の文書には最低限通し番号をつけて中抜けされないようにチェックすべきです。通常、年度をまたいで行われる事業に冠しては、年度ごとの予算があらかじめ示されるものですが、オリンピックになるとそんなことはチェックもされません。

 予算がどんどん膨らんでいくと、結局最後のシワ寄せは皆、弱い人たちに来ます。4000億円というのはものすごいお金です。長野でオリンピックを開いたとき、長野県の年間予算は約7000億円でした。競技施設建設の半分は借金でしたが、結果的には、借金が5000億円近くになり、オリンピックが終わった翌年には1兆6000億にまで膨らみました。

 オリンピックで東京が活性化すると言いますが、これ以上に東京の活性化と言われてもおかしな話ですね。経済的なインパクトを与えると盛んに言われています。長野の場合は、さまざまな経済研究所が試算して、1兆5000億の投資で2兆ウン億の経済効果がある、1.5倍の波及効果と言われました。しかし結果的には、県と長野市に1兆5000億を上回る負債が残ってしまいました。

 東京も、関連道路などの整備を含めると、1兆円、2兆円というレベル、いやそれ以上に嵩んでくると思います。

 しかし、東京直下型地震も危惧されていますし、差し迫った超高齢化社会への対策も必要です。もっともっとお金を使わなくてはならないことがあるわけです。それにお金を使わずに、たった2週間の祭りのために、莫大なお金を注ぎ込むのはおかしな話です。

 パラリンピックも同時に開催されます。身体に障がいのある団体や個人の中で、オリンピックをすれば、障がい者が住みよい街になるのだからいいじゃないか、ぜひやってくださいという意見もあります。それを100%否定するつもりはありません。けど、身体の不自由な方がいらして、現状、自由に交通機関を利用したりすることに不便があるのであれば、直接その方たちが使いやすいまちづくりにお金を使うことのほうがよっぽど効果的です。それは勘違いしないでほしいと思います。

 オリンピック原則で、「人間の尊厳」「平和の祭典」と盛んに言われますが、本当に世界の平和を実現したいのなら、そのためにお金は直接使えばいいと思います。たとえば世界中には1億個の地雷が埋まっています。その取り出しだけでも大変なお金がかかりますが、オリンピックのお金をあてればいい。パレスチナ救援にしても、エボラ出血熱にしても、東京オリンピックにつぎ込む金があるのなら、直接援助でカバーできるものがかなりあります。


◆オリンピックで国民統合

 とにかく、今回のオリンピックというのは、これまででもっとも危険なムードの中で行われようとしている、国民統合のためのイベントです。憲法改正の動き、集団的自衛権行使の容認、そして特定秘密保護法の施行。さらには、教育委員会を行政のコントロール下に置こうという動きもあります。原発を再稼働・輸出させようとも企んでいます。

 それから沖縄県知事選が迫っていますが、辺野古の新基地建設についても、(あれだけの反対の意見があるのに)既成事実を積み上げて突っ走ってしまえというのが安倍晋三の方針です。東京でニタニタとオリンピックを待っていたら、そういったことはみんな、OKだという意思表示になってしまいます。

 宇都宮さんにはぜひ、オリンピック反対をかかげて次回の都知事選に出馬してほしいです。
 私の連れ合いは1989年の長野市長選に出ました。その市長選には、はオリンピックを推進していた現職市長が再選をかけて出ていました。それからもう一人、共産党の方が民主的なオリンピックを、といって出られました。しかしそうではない、「反対」の立場の候補者を立てる準備していました。ところがその方が直前になってダメになってしまった。そうして私の連れ合いが出ることになった。

 残念ながら当選はできませんでしたが、全国の原発反対、ゴルフ場反対の市民グループの方から100万円のカンパが集まり、11パーセント得票しました。ですから、宇都宮さんだったら、60%くらいとれると思います。ついてくる人はいます。

 ところが選挙の時、「オリンピック反対派のポスターは印刷できない」と印刷業組合から言われて、長野県では選挙ポスターを印刷することができませんでした。それで東京で印刷しました。私たちはそんなに悪いことをしているつもりはなかったのですが、とってもいやな気分でした。


 東京に公共事業を集中させたら、東北の工事は遅れますし、資材費が高騰することは明らかです。長野のときは、外国からの労働者が建設に携わっていました。ところが、オリンピックの前になったら、「ホワイトエンジェルス隊」という名の防犯組織もつくられたりして、「環境浄化作戦」の名目で不法労働者も含めてを追い出しをはかりました。

 安倍首相はこれまで最長3年だった在留期限を5年間に引き延ばしました。オリンピックを目指して海外からの労働者を入れようとしているんですね。おそらくオリンピックが近くなったらまた、排外的な動きをすると思います。

 新国立競技場建設に伴うアパートの住民の追いだし、野宿労働者の追い出し。ある意味での環境浄化作戦は始まっています。日本というのは、玄関にだけ立派な華を飾ろうという国なので、本当にやりかねません。「オリンピック返上」の声をあげないと、「テロ防止」という名目を彼らに与えて、いろいろな形で住民監視が進みます。

 野宿労働者の追い出し、公園からの排除……。今回のデング熱の騒ぎだけでも、公園からの追い出しは始まっています。マンホールをあけて爆弾はないかとか、長野の場合は、雪の中の爆発物を探す装甲車まで導入しました。

 ぜひ反対の声をみなさんで上げてほしいと思います。このムードの中でのオリンピック開催は、「国民の意識統合」に使われます。それは安倍にYesを与えてしまうことなんです。安倍に対してNo、原発再稼働を認めないと言うには、このオリンピックにもNoとハッキリと声をあげてほしいと思います。

 原発とオリンピックは関係ないという人がいますが、そんなことはありません。
 東京から長野を通って名古屋まで1時間で行けるリニア新幹線建設の動きがいま、あります。京都・大阪まで伸ばそうとしています。

 実は長野オリンピックの年に、柏崎から山梨の実験線がある大月まで、100万ボルトの高圧線が通されました。つまり、リニア新幹線は柏崎原発が稼働しない限り走らせることはできませんが、準備は着々と進んでいます。今回のオリンピックは、原発を稼働させるということと連動しています。


◆オリンピックで生協の配達も休止に

 それから東京湾はただでさえ米軍基地、自衛隊を含めてほとんどが人工海岸で囲まれてしまっています。自然の海岸線はほんのわずかしか残っていません。もっと自然保護の話が出ないのか、とっても残念です。

 施設の後利用についても、皮算用しかなされていないと聞いています。長野の会場はその後結局、アメリカンドラッグのフェアなどが開かれただけでほとんど利用されていません。統一教会がスピードスケートの会場で集団見合いを行おうとしていたということもありました。

 2020年までの6年間、誰が煽るかといったら、まずはNHKが煽ります。オリンピックを推し進めるNHKなんかにはお金を払いませんということを、はっきりと言って、テレビを買うときはNHKが映らない、お金を払わなくていいテレビを買ってください。

 住民が「監視している」というプレッシャーをかけつづけることが、もっとも効果的です。お金の使い方のチェックももちろんですが、野宿労働者の方々の追い出し、精神に障がいがある方に対しても含めさまざまな人権侵害が出てきます。常に弱い方々の立場に立って監視をつづけることが大切です。

 日常行われている工事も、オリンピック期間中は休止されますし、生協の配達も休止させられます。そんなことも含めた人権侵害について、いまからハッキリとNoと示していくべきだと思います。

 私たちは日常を暮らしているわけで、毎日歩く道が少し便利になったらいい、暮らしやすいまちにしたいと思い、広い意味では毎日静かに暮らしたいと思っているのに、そのお祭りのために身ぐるみ剥がされていくような気がとてもします。邪魔者のようにどこかに追いやってしまうことに、とても嫌悪感を覚えます。

 平和な社会をつくるためだったら、できることはほかにいくらでもあります。例えば安倍憲法9条を骨抜きにしようと躍起になっています。憲法9条を世界遺産にしようと声をあげた人がいるのに、そういう声を封殺して、平和の祭典だ、何が平和の祭典でしょう。

 カラフルな民族衣装を着てダンスして、空からなんかが落ちてきて、花火がボンとあがる。これが平和の祭典だというワンパターンが続いていますが、そんなことが平和の実現でしょうか。

 また長野ではオリンピックを開くことで、「健康の向上」「教育の向上」につながるとも言われました。けど、長野県民は健康になりませんでした。健康保険料の支出を見れば明らかです、支出は増えています。東京でもそこら中走っている人がいますが、健康にはなっていませんよね(笑)。オリンピックをしても、地域は健康の増進にはつながらないということをぜひ、覚えておいていただきたい。

 長野では子どもたちに向けて副読本もつくられました。斎藤英四郎という組織委員会の会長がつくりました。何が書いてあるのかと思ったら、「今回のオリンピックは自然と共存しています」「1本木を切ったら2本植えましょう」そんな程度のことしか書かれていない。あとはオリンピックは素晴らしいモノです、それだけです。

 「FUKUSHIMA, not TOKYO OLYMPICS」と、福島の方たちと一緒に声をあげてください。


(2014年9月20日、第4回希望政策フォーラム「どうする!?東京オリンピック」より)

posted by チームうつけん・ナオカ at 20:31| 政策の現場から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする